領収書にかぎらず、請求書や通帳などの会計処理の原始資料、総勘定元帳や青色申告決算書など1年間の決算が終わると出来上がるものは、
よくある質問でも触れています(「返却された資料は捨ててしまってよいでしょうか?」)が、一定期間保存しなければなりません。
個人事業主は、法人と異なり、税法で規定される保存期間にのみ従えば事足ります。
ただ、青色申告と白色申告とでは異なるところもあるので、注意して確認していきましょう。
青色申告を行う個人事業主
原則、起算日から7年間です。
現金預金取引等関係書類に該当する書類以外は5年間とされていますが、具体的には、請求書、見積書、契約書、納品書、送り状などです。
領収書はここには含まれていませんので、原則どおり7年間保存しなければなりません。
ただし、その年の2年前の確定申告での所得が300万円以下の場合には、5年間でよいとされています。
起算日について
起算日とは、その年分の確定申告期限の翌日を指していて、3月15日が確定申告期限の場合、その翌日3月16日が起算日となります。
なお、令和1年分、令和2年分は、新型コロナウイルス感染症の影響により確定申告期限が延長されていましたので、注意が必要です。
・令和1年分 令和2年4月16日→起算日:令和2年4月17日
・令和2年分 令和3年4月15日→起算日:令和3年4月16日
また、上記の確定申告期限後であっても個別に延長が認められる措置も講じられていました。
その措置を利用して確定申告を行っていた場合には、申告を行った日が確定申告期限となるため、申告を行った翌日が起算日となります。
白色申告を行う個人事業主
収入金額や必要経費を記載した帳簿は7年間ですが、その他は5年間とされています。
白色申告の確定申告では収支内訳書という損益を計算した書類だけを提出すればよく、
青色申告の確定申告(青色申告特別控除を10万円で受ける場合は除く)で求められる貸借対照表は提出不要です。
よって、複式簿記で記帳する必要はなく、たとえば、Excelに取引日・取引先・金額・摘要などの欄を設けて、
収入金額や必要経費を各々まとめ、それを書面に印刷したものを7年間保存するという形式でもかまいません。
注意したいのは、領収書や請求書、振込明細などの証憑類そのものが収入金額や必要経費を記載した帳簿とはならないこと。
あくまでそれらを一つにまとめたものが帳簿であって、その帳簿を保存する義務があるということです。
つまり、その帳簿を7年間保存しつつ、領収書は5年間保存をしなければなりません。
結論
すべての書類の保存期間が統一されているわけではありませんが、領収書だけに着目すると、次のように結論付けられます。
法人とは異なる点、青色申告・白色申告どちらに該当するかで異なる点に留意してください。
青色申告を行う個人事業主・・・7年間
白色申告を行う個人事業主・・・5年間
参考:国税庁パンフレット「暮らしの税情報」(令和3年度版)「記帳や帳簿等保存・青色申告」